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[メンテナンス時期]1999年2月
[車種]
748SP 1996年型
[走行]22000km
[状態]
エンジンばらつき、アイドリングしない。新車時よりあまり調子が良くないまま、現在に至る。 |
エンジン フルオーバーホール費用
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使用部品
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数 量
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単 価
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小 計
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ヘッドガスケット |
2
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10,430
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20,860 |
バルブステムシール |
8
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1,110
|
8,880 |
タイミングベルト |
2
|
14,960
|
29,920 |
クローズロッカーアーム |
1
|
16,670
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16,670 |
コンロッドハーフメタル |
4
|
3,830
|
15,320 |
コンロッドボルト |
4
|
1,390
|
5,560 |
ヘッドロケートドゥエル |
4
|
580
|
2,320 |
インマニメタルガスケット |
2
|
230
|
460 |
クラッチアウターオイルシール |
1
|
3,830
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3,830 |
クラッチインナーオイルシール |
1
|
1,180
|
1,180 |
エキゾーストガスケット |
2
|
420
|
840 |
ロッカーピンカバーガスケット |
4
|
550
|
2,200 |
セルモーターガスケット |
1
|
290
|
290 |
カウンターシャフトオイルシール |
1
|
1,150
|
1,150 |
タイミングシャフトオイルシール |
1
|
610
|
610 |
カムシャフトオイルシール |
4
|
2,300
|
9,200 |
ピストンリングセット |
2
|
18,430
|
36,860 |
ウッドラフキー |
4
|
3,340
|
13,360 |
オイル |
3.2lit.
|
3,100
|
9,920 |
オイルエレメント |
1
|
2,100
|
2,100 |
L.L.C. |
--- |
1,000
|
1,000 |
合計 |
¥182,530 |
オーバーホール基本工賃 |
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270,000 |
エンジン脱着 |
---
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30,000 |
バルブフェースカット |
8
|
600
|
4,800 |
バルブシートカット |
8
|
2,200
|
17,600 |
バルブガイド製作・交換
(リン青銅製)
|
8
|
7,200
|
57,600 |
合 計 |
¥380,000 |
総 額 |
¥562,530(税抜き) |
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注釈
:
バルブステムシール (back)
バルブとシートの当たりを確認するため、バルブステムシールは外します。このシールは壊さないと取れないため、必然的に交換となります。 |
注釈
:
クローズロッカーアーム (back)
閉じ側のロッカーアームの、カムとの滑り面にあたる硬質メッキが剥離していました。このようなトラブルはかなり一般的なものです。気づかずに進行させてしまうと、ロッカーアームのみならずカムシャフトまで削れてしまい、セット交換という事態に陥ることもあります。 |
注釈
:
インマニメタルガスケット(back)
1998年モデルより、ガスケットの多くはメタル製に変更されています。性能的に旧タイプより信頼性が高いうえ、ある程度の再使用が可能ですので、機会があれば交換しておくことをお勧めします。 |
注釈
:
ピストンリングセット(back)
ピストンリングは、合い口のすき間が限界値を大幅に超えていたので交換しました。 |
注釈
: ウッドラフキー(back)
このパーツを使用してバルブタイミングを調整します。2〜14°まで2°おきに7 種類のものが存在します。取り付けの向きを変えることで、-14〜+14°まで2° 刻みでバルブタイミングの設定を行うことができます。 |
注釈
:
バルブフェースカット(back)
これまでの経験から言えば、ドゥカティのバルブは新品でも正しくセンターが出ている保証はありません。当ファクトリーでは、新品を使用する時でも、一度フェースカットしてから使っています。 |
注釈
:
バルブガイド製作・交換(back)
バルブガイドのバルブステムとのクリアランスが過大になっているために、バルブのバルブシートへの着座位置が安定せず、ガスシール性が損なわれていました。バルブガイドのメーカーオリジナルは燃結合金製ですが、ここでは耐衝撃性や耐摩耗性に優れたリン青銅のものを製作しました。ガイド圧入時、当ファクトリーでは液体窒素を使用しています。オーブンで暖めたヘッドへ、液体窒素で冷却したガイドを手で押し込むだけで、抵抗もなく圧入が完了します。この方法ですとガイドの傾きもほとんど発生せず、シートカットの量も最小限ですむというメリットがあります。 |
●この車輌はエンジンオーバーホール後まだ慣らし中ですが、快調に走っています。オーナー曰く、「今までアイドリングしたことが無かったのに、今はバッチリです! 6000rpm付近にあった息つきも解消されていて、慣らし終了後に全開にするのが楽しみです」とのこと。ごく一般的な調整・整備の範囲ではありましたが、やはりこのように喜んでいただけると嬉しいですね。
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